キュクロープス

キュプロークス

作者 オディロン・ルドン
製作年 1914年ころ、あるいは1898年-1900年ごろ
種類 カンバスに油彩
寸法 64 cm × 51 cm (25 in × 20 in)
所蔵 クレラー・ミュラー美術館、オランダ・オッテルロー

『キュクロープス』(フランス語: Le Cyclope)は、「最も有名なキュクロープス(一つ目の巨人)ポリュペーモスに愛された、不運なナーイアス(水辺の妖精)ガラテイア」を主人公とする神話を描いた、オディロン・ルドンの絵である。 神話における大部分のキュクロープスと同様に、ポリュペーモスは、獲物を狩って食べ尽くす野生の生き物、悪役として登場する。 この題材は以前から、画家ギュスターヴ・モローなどによって描かれていたが、ルドンはこの神話を取り上げ、新たなポリュペーモス像を生み出した。 ルドン版におけるポリュペーモスは、恐ろしくない、受動的な生き物として描かれている。 普通なら災厄であるはずの獣が、それまでのルドンの諸作品に見られるような、大きなひとつの眼で、やさしく見つめている姿で描かれる。ナーイアスであるガラテイアは、裸の無防備な姿で植物の上に横たわっている。 ポリュペーモスはこの「性的に成熟した処女」("sexualized maiden")を優しいひとつ眼でじっと見つめているように見える。 ポリュペーモスは、恥ずかしくてガラテイアの「あられもない」("helpless")姿とじかに向かい合うことができず、岩山のかげに身を隠している[1]。 ルドンは、主題の選択や美術的試みにおいて典型的な枠組にはまっていなかった。ポリュペーモスの一般的な表現からの逸脱は、彼の夢のようなスタイルと美術的規範からの逸脱に影響されたものであった。

参考 Wikipedia 
キュプロークス(ルドン)


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