茶畑

狭山茶の四つの特徴

産地

狭山茶とは、埼玉県西部および東京都西多摩地域を中心に生産されている日本茶のことです。 埼玉県における農産物生産面積は県下一で、中でも入間市は狭山茶全体の6割程度の生産量を担っており、 次いで所沢市、狭山市が多く生産しています。他にも近隣の飯能市、川越市、日高市、鶴ヶ島市、ふじみ野市、三芳町などでも 少数ではありますが、生産されています。主産地の入間市と接する東京都瑞穂町や青梅市、および所沢市と接する武蔵村山市や東村山市などでも 生産されていますが、これらは東京狭山茶と呼ばれ区別されることもあります。

歴史

始まりは鎌倉時代の伝承からといわれていますが、定かではありません。
江戸時代には、入間市から所沢市にかけて 横たわる狭山丘陵一帯の村々が川越藩領であったことから、「河越茶」と呼ばれていました。
江戸中期に行われた武蔵野の新田開発により地域の特産物として栽培が普及し、産地も拡大したそうです。
茶葉の摘み取りは年に2回行われており、一番茶は4月から5月、二番茶は6月から7月に出荷されます。

味・成分

「色は静岡、香りは宇治よ、味は狭山でとどめさす」と謳われている茶摘み歌(出典は不明)の通り、旨味や渋みを深く感じられる芳醇な味わいが特徴です。
成分的には、ビタミンC・B1・B2、アミノ酸、カフェイン、カテキン、カリウム、亜鉛など、身体に良い成分が豊富に含まれています。
そのため、食中毒予防や疲労回復、ダイエットにも効果があると言われています。

自園・自製・自販

狭山茶の産地では古くから自前主義の意識が強く、 栽培から加工、販売までのすべての行程を各農家で担うことがスタンダードでした。
この事を「自園・自製・自販」と呼び、結果として狭山茶は農家によってお茶の特徴が異なり、 同じ狭山茶と言ってもそれぞれのお茶の違いを楽しむことができます。