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『 毒ガスをあびて / Gassed 』 〈1918-1919〉
所蔵先: 帝国戦争博物館(ロンドン)
この場面は、サージェントが目撃した、1918年8月の
西部戦線でのマスタードガス攻撃の余波だそうです。
マスタードガスは無差別兵器であり、広範囲にわたる傷害や
火傷を引き起こし、目にも影響を及ぼしました。
サージェントは英国政府から、
第一次世界大戦記念館の中央絵画の寄稿を依頼され、
「英米協力」というテーマを与えられたが、適切な主題が見つからず、代わりにこの場面を選んだそうです。
「前に行けば行くほど、すべてが散在し、貧弱になる」
と彼は言っていたそうです。
危険に近づくほど、人影は少なくなり、隠れるようになります。
状況が劇的であればあるほど、風景は空虚になります。